外壁塗装が剥がれるとどうなる？剥がれの原因と放置しないための補修方法

2025年2月10日

1. はじめに

外壁塗装は、住宅の美観を保つだけでなく、建物を雨風や紫外線から守る重要な役割を担っています。しかし、経年劣化や施工不良によって塗装が剥がれることがあります。

塗装が剥がれたまま放置すると、建物内部に深刻なダメージを与えるリスクが高まります。

本記事では、外壁塗装が剥がれる原因とその影響、そして放置しないための補修方法について詳しく解説します。

2. 外壁塗装が剥がれる原因

外壁塗装が剥がれる原因には、さまざまな要因が関係しています。

2.1. 経年劣化による剥がれ

外壁塗装は、時間の経過とともに劣化します。通常、塗料の耐用年数は10年から15年程度ですが、気候条件や塗料の種類によっても異なります。特に、日差しが強い地域や雨風の影響が大きい場所では、塗膜が徐々に薄くなり、ひび割れや剥がれが発生しやすくなります。定期的なメンテナンスを怠ると、経年劣化が進行してしまいます。

2.2. 下地処理の不十分さ

塗装前の下地処理が不十分だと、塗料がしっかりと外壁に密着せず、剥がれやすくなります。特に、古い塗膜や汚れ、カビを十分に除去せずに塗装を行うと、新しい塗膜が早期に剥がれる原因となります。下地処理が塗装の寿命に大きく影響するため、適切な処理が重要です。

2.3. 紫外線や雨風の影響

外壁は、常に紫外線や雨風にさらされています。紫外線によって塗料が分解され、塗膜が脆くなり、雨風の影響で塗装が剥がれることがあります。特に南向きや西向きの壁は、紫外線や風雨の影響を受けやすいため、他の面よりも早く劣化する傾向があります。こうした外的要因による劣化は避けられませんが、適切なメンテナンスで遅らせることができます。

3. 外壁塗装が剥がれた際の影響

塗装が剥がれると、見た目だけでなく建物の機能にも悪影響を及ぼします。

3.1. 美観の低下と資産価値の減少

塗装が剥がれると、建物の外観が悪化し、美観が損なわれます。これは、住宅の資産価値を低下させる大きな要因となります。特に、家の売却や賃貸を検討している場合、外壁の状態が悪いと印象が悪くなり、価値が下がる可能性があります。

3.2. 防水性能の低下と雨漏りのリスク

塗装は建物を雨水から守るためのバリアでもあります。塗膜が剥がれると、防水性能が低下し、雨水が浸入しやすくなります。これにより、外壁の内部が湿気を帯び、雨漏りが発生するリスクが高まります。特に、ひび割れた箇所からの水の浸入は、建物全体にダメージを与える可能性があります。

3.3. 建物内部へのダメージ

塗装が剥がれ、雨水が建物内部に侵入すると、外壁材や下地、さらには構造部分にまで悪影響を及ぼします。外壁材の腐食や、カビの発生、さらには建物全体の耐久性が低下するリスクもあるため、早めの対応が必要です。特に木造建築では、木材が腐食することで建物の強度が著しく低下することがあります。

3.4. カビやコケの発生

外壁塗装が剥がれた箇所には湿気がたまりやすく、カビやコケが発生することがあります。これにより、建物の見た目が悪化するだけでなく、カビは健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。カビやコケが広がると、外壁全体に汚れが目立ち、補修が困難になることもあります。

3.5. 断熱効果の低下

外壁塗装が剥がれることで、建物の断熱効果も低下します。塗装は建物を外部環境から保護し、室内温度を一定に保つ役割も果たしていますが、剥がれることで断熱性が低下し、夏は室内が暑く、冬は寒くなる傾向があります。結果として、エアコンや暖房の効率が悪くなり、光熱費の増加につながることも考えられます。

4. 外壁塗装の補修方法とメンテナンス

塗装が剥がれた際には、早急に補修を行うことが重要です。

4.1. 部分補修と全体塗装の判断基準

外壁塗装が剥がれている箇所が限られている場合は、部分補修で対応できることがあります。しかし、広範囲にわたって塗装が劣化している場合や、下地までダメージが及んでいる場合は、全体的な再塗装が必要です。

4.2. 下地処理の徹底が重要

再塗装を行う際には、下地処理が非常に重要です。古い塗膜を完全に除去し、ひび割れやカビをしっかりと取り除いたうえで、新しい塗料を塗布する必要があります。

4.3. 適切な塗料選びと再塗装

再塗装を行う際には、耐久性や防水性、断熱性に優れた塗料を選ぶことが大切です。地域の気候や建物の条件に合った塗料を選ぶことで、長期間にわたって外壁を保護できます。特に、紫外線や雨風に強い塗料を選ぶことで、再び剥がれるリスクを減らすことができます。

4.4. 定期的な点検と早期対応の重要性

定期的な点検は、外壁塗装の剥がれを未然に防ぐために欠かせません。目に見える剥がれがなくても、塗膜が劣化していることがあります。

4.5. 専門業者に依頼する際のポイント

外壁塗装の補修や再塗装を専門業者に依頼する際には、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。まず、施工実績の豊富な業者を選ぶことが安心です。また、見積もり内容が詳細に記載されているか、保証がついているかを確認しましょう。

5. まとめ

外壁塗装が剥がれると、建物の美観だけでなく、防水機能や断熱性が低下し、建物全体に大きなダメージを与える可能性があります。経年劣化や施工不良、外的要因による塗装の剥がれは、放置すると雨漏りや建物内部の腐食など深刻な問題を引き起こすため、早期に補修を行うことが重要です。

外壁塗装の補修方法は、部分補修や再塗装があり、劣化の範囲や原因に応じて適切な対応を取る必要があります。再塗装を行う際には、下地処理を丁寧に行い、適切な塗料を選ぶことが、長期的な耐久性を確保するためのポイントです。定期的な点検と早めの対応を心がけることで、塗装の剥がれによるトラブルを未然に防ぐことができます。

最後に、外壁塗装の補修や再塗装は、専門的な技術を要するため、信頼できる業者に依頼することが大切です。業者選びの際には、実績や保証内容、アフターケアをしっかり確認し、安心して工事を任せることができる業者を選びましょう。適切なメンテナンスを行うことで、建物の耐久性を維持し、長く快適な住環境を保つことができます。